2005年11月2日(水) 18:39
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オペ室の怪人
一昨日、気付いたらピアスの片方が知らぬ間に旅立っておりました。 どうも、孔の内壁をピアスが擦れる痛痒さ(大して痛い訳でも痒い訳でも無いが、精神的に?)が苦手でして(男に生まれて良かった…)、普段から着けっ放しだったのですが、全く脱落の瞬間は気付かなかった始末で御座いました。 で、無かったら無かったで其れは落ち着かず、昨日、早速新たなピアスを入手。 そして本日、万を期して装着に取り掛かった訳で御座います。 其れは其れは大掛かりなオペで御座いました。 先ず、潤滑促進及び裂傷に因る術後感染症を防ぐ為、ピアスのポストには抗生剤軟膏ゲンタシンを大量に塗布。 其れと人一倍不器用(生き方も)な私は鏡を見ずしてポスト貫通及びキャッチ装着が不可能である為、大鏡と其れこそオペの必需品、無影灯を準備。 役者が揃い、いざ、とピアスを片方手に取りますが、なかなか持つ角度が定まりません。 数度震える指先でつまみ直し、孔面に対して垂直を保ったところで構えまして、「では、挿入致しましょう」と自らに言い聞かせながら侵攻開始。 ゆーっくりと優しく、しかしながらぐりぐりと回す様に確実に妖精の園に歩を進め、1分程掛けて1つ目が貫通。 息を呑んだこの1分間は事の他長く、耳たぶ裏に突き出た相棒の感触を確かめながら溜息を漏らさずには居られませんでした。 しかしながら未だ決着はついておりません。 キャッチを着ける迄が遠足。 流石に今度は耳の裏という作業の難所。 耳たぶを裏返す為に片手を使おうと考えたのですが、そう成りますとピアスは頬に押し付けただけの不安定な固定のみと成り、キャッチでまさぐる動作で結局ポスト挿入時よりピアスが暴れてしまうという罠に。 思い悩んだ挙げ句、「考えるな。感じ取れ。」という結論に落ち着き、鏡は無視して五感、六感を頼りにフォース全開で闇の魔物に挑みます。 手探りの中…よし、頭を押さえた! 闇の中に一気に光が差したかの如き瞬間。 こうして、無事に片耳分のピアスが戻って参りまして、多少興奮気味の内容でお届けした訳で御座います。 …はぁ、あと1個。
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