2007年7月11日(水) 18:56
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明智伝鬼
先日、写真集の撮影でお世話になったフォトグラファー、斎藤芳樹先生の個展があると言うことで、某銀座のギャラリーへ赴いて参りました。 斎藤先生と言えばドラァグクイーンの名鑑はじめ、アンダーグラウンド界を撮らせたら右に出る者は居ない御大であります。 その作風は私なりの解釈ですが「生々しい」。 モデルというものは撮られる事を少なからず意識し、表情も「ソレっぽく」装うものだと思うのですが、それでも「生々しく」見えてくるんです。 なまなまと読めば其の侭ですが、「いきいき」って感覚でもあるんですよね。 其処にその存在が息衝いていた。 其処には風が吹き、木々が揺れ、鳥も飛んでいた。 それがダイレクトに伝わる作品じゃないかと解釈してます。 そんな私の素人論評はさて置き、この度は先生の作品「追悼 明智伝鬼」の出版イベントで御座いました。 明智伝鬼と言えば伝説の縄師。 今や市民権を得たSやMという言葉の世界を芸術の領域に高め、その生涯を賭して世に送り続けた鬼才のカリスマです。 そんな彼の生き様が、斎藤先生のカメラを通して垣間見る事が出来、そして芸術品としても非常に繊細で綺麗な価値ある作品でした。 緊縛の世界の底に根付いているもの…信頼関係や愛…そういったものに触れられるものだと思いましたので、SMに興味がない方でも抵抗無く見られるものじゃないでしょうか? 興味を持たれた方は是非、作品を手に取ってみて下さい。
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