2007年12月12日(水) 23:51
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モリノス
「ツォツィ」。街のCD店でふと目にとまりDVDを買いました。南アフリカの黒人居留区に住む少年を主人公にした映画でした。「ツォツィ」とは南アフリカの言葉で「不良」という意味だそうです。映画は現在の南アフリカをリアルに表現した作品でした。内戦の続く現地で色々な状況でスラム街に住み少年達を描いた作品です。主人公のツォツィはその名の通り極悪非道な生活をしています。ある日、裕福な女性を拳銃で打ち、車を奪って逃走。気づくと車の後ろの座席に新生児がいた。さてこの新生児をどうするのか?といったストーリーです。ラストは主人公の少年が、新生児を親元に帰す所で終わるのですが、DVDの特典映像によるとエンディングは3つあり、本編では観客にその後の物語を想像させる形のラストが選ばれたそうです。原作では警察に取り囲まれる少年、新生児を親に帰す、新生児が泣きだす、ツォツィはポケットから、ほ乳瓶を出そうとする。ほ乳瓶を拳銃と勘違いした警官が少年に向け発砲、少年、新生児を見つめながら倒れる。で、本来予定されていたエンデ ィングは撃たれた少年は傷を負いながらも、スラム街に向けてかけていく。だったそうですが、監督はこの映画を作っていくうちに主人公を演じる俳優と脇役陣があまりにもリアル演じるので、完結した形ではなく、エンディングを通し、南アフリカの現実そのものを観客に託した形で締めくくったようです。私は十年以上前にアパルトヘイトを扱ったミュージカル「サラフィナ!」を観ました。アパルトヘイトから今に至る時の中、アパルトヘイトは過去のものではなくまだまだ進行形なのだと、この映画を見て思い知らされました。南アフリカは肥沃な大地この大いなる大地ある限り、私達は何があろうと生きる生き続ける、そしてどれだけアフリカの大地が素晴らしいかを歌い続ける、ミュージカル「サラフィナ」の出演者達が声で体で表現していたのを思いだしました。何もかも恵まれているニッポンそして日本人達は、果たして南アフリカの人のように毎日悲惨な日々を過ごしながらも誇れる何かを持っているのか?と疑問に思いました。私にはこれぞという胸をはって誇れる物がない事 に気づき、恥ずかしくなりました。南アフリカには美しい花が咲き乱れます。そこには希望を失わない強い美しさがあるのでしょうね。
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