2009年7月20日(月) 23:24
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モリノス
「心と形」。この夏、私は定期的に所作を、この日記に度々登場する高校生ビッグマウスY樹に所作の指導しているのですが、本日もミッチリ鬼教官と化しお稽古して、一つの振付をY樹に写していたら、たまに落合の事務所に出入りしている、私の俳優養成所時代の同期で、作品の読解、分析、演技についてはクラスの中でも群を抜いてトップだったTが来襲しました。私とTの表現における見解は真逆にあり、私はあくまでも「様式美」を追求し、Tは「内なる心から発するリアリティ」を追求しているのですが、いつもTと演技談義すると、己の持論を譲らないという、トークバトルになってしまいます。ちょうど私とY樹が相談して一つの「振付」らしきモノが完成した時にTが訪れ、Tは何を思ったか「せっかくだから、見せていただけるのかしら?」などと言い、私は「えっ?」と思いました。なぜならTは今まで、私と共演したりとか各ジャンルで指導してきた人達には、適当にあしらい、鼻にもひっかけないという、カンジ悪い所があったのですが、なぜかY樹に興味を覚えたよう で、いきなりできたての振りを私とTの前でY樹は披露する羽目になりました。Y樹は果敢にもまだ未熟な動作を苦しみつつ踊り抜いたのですが、その後のTの感想たるや、T樹の集中力、技量のなさを辛辣に指摘し、トドメに「こんなモノをやるなら、この場所ではやって頂きたくない、やる資格がない、どんだけ小さい場所でも表現者は見てくださる人をイメージして、集中力を切らさず、見て下さる人の事を考えなくてはいけない、一つ一つの所作に意味が感じられない、今の貴方にはその心が伝わってこない」などとY樹に毒矢を放ちます。Y樹に教えをしている私的には、Y樹がダメ出しされているという事は、指導している私のやり方の未熟さを、バシバシ指摘されているようで、不覚にも泣きそうになりました。私は振付の型の完成度にだけ、徹底的にY樹の体に叩きこんでいたのですが、Tの意見は私の教えの甘さを刃物のごとく、指摘されたようで、すっかり自信が無くなったのですが、Tが帰り際に「今までアンタに教えでかかわった連中を考えるとあの子はが一番使えそうだ 」と言いました。私はTの意見は最もと思いつつも、集中力の危うい所、所作のおぼつかない所には、形を加算し、Y樹に指導したのですが、Tのダメ出し受けたY樹に私は、あくまでもTに対する意地で型に拍車をかけ、お稽古を続けたのですが、Y樹は若い脳の柔軟性か、否定されてもひがまないという性格なのか、Tの言った事と、私がつけた型をうまく咀嚼し、今日の一時で格段に、上達してしまったのでした。私はキャラとオーラ、存在感、オリジナル性においては、自信がありましたが、Y樹の今日の変身っぷりに、恐れをカンジ、「越されちゃうかも、このチビッコに」と焦りましたが、逆によい刺激になり、賞味期限は切れてますが、まだ美味しく食べれますみたいな鮮度を保たなくてはと、心した次第です。
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