2009年12月26日(土) 0:17
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モリノス
「デパートにて…」。クリスマス当日、都内の百貨店に立ち寄りました。鏡前に置いてある筈の普段使い用のオードトワレが紛失したので、なんとなく違うのを使うには香りが昼間向きでは無いような気分で落ち着かず、化粧品コーナーに足を運びましたら先客アリ…。髪を結い上げた年配のマダムが、店員を二人護衛(?)につけ、各ラグジュアリーブランド香水が居並ぶ場所にて「よろしいのよ、自分で持てるワ…」などと言っています。色の指してある眼鏡で、フレグランスをあちこち優雅に指差し「クリスマスのリボンをかけてね」などとおっとり言って、私の方を見て「ゴメンナサイネ、アタシのお買い物が沢山あってね、お待たせしているわね、こちらでお買い物なさるの?、一杯買うと、色々オマケを下さるわ、貴方も沢山買ったらよいわよ」などと高額香水山ほど買ったら、お財布力激減だよと思いつつも「そうなんですね〜」とあいまいに返事をする私…。マダムは「あら、あなた綺麗だことお顔も指も…お芝居とかピアノとかの方?」と聞かれるので、私は宗教的な微笑み返し でマダムに答えました。若いフレグランス担当部員はマダムの、買った香水乱れ太鼓洪水のようにテーブルに山のように積まれた商品を、モタクタと梱包…。マダムは私に「ほんとにゴメンナサイねえ〜、今日はクリスマスだから、娘とか孫に何あげていいかわからないから、香水にしたの〜、アタシもねえ〜夫が死んだので、主人の代わりに色々選んでクリスマスプレゼントしているのですけどね、さっき上でお洋服なんかも買ったのよ、どうせ私の選んだモノなんて嬉しくないんでしょうけど、クリスマスだから」などとプチイジケを言うので「お嬢さんにしてもお孫さんにしても、このお品でしたら、使っていただけると思いますよ、あっオマケにBの石鹸くれるんですってよ〜、Bの石鹸なんてもったいないから体洗えませんなぁ」と言ったら「面白い方だわ〜優しい方だわ〜石鹸はお仏壇にお供えしようかしらウフフ」などと喜ばれ、いざマダムが買った香水屋が開けるくらいの商品を紙袋に店員が入れるのを手間取っていたら「あらアナタ、アタクシ手伝うわよどれ」と商品の入った箱 を紙袋にマダムが入れようとしたらビリッと紙袋が破け…。護衛についた二人の店員は「私が致しますから」などと言い、マダムは「破いちゃったわ〜ごめんなさいね」などと鷹揚に言い、次に慌てた担当店員が、商品を詰め直す際にまた、ビリッと紙袋を破いてしまったので、すかさず私は「プロの店員さんだって、破いちゃってんですから、気にする事ないですよ」とマダムに言ったら「あら、貴方、どこかで見た事があるような…」と私の問いとは違う答えが返ってきたので、私はまた宗教的な微笑み返しをしました。マダムは買い物が済むと、玄関までお見送りを受け去っていきました。残された私はテーブルの向こうにいる店員に、「私はさっきのマダムほどは買わないけど、欲しいのはBの定番と、同じシリーズの新製品だけだけど」と言ったら、店員はコソコソ声で「マダムのお相手ありがとうございました、助かりました」と御礼を言われ、サンプルでなく小型の商品をくれました。なんでもマダムはしょっちゅう香水売り場で大量に買うと、アチコチに配る人としてフレグランス コーナーでは、VIPあるいは名物化している様子です。で、香水マダムと私はつかの間デパートのフロアで、やたら目立った様子で、私が買い物が終わったら、背後からお客様ではなく店員さん達のおびただしい視線をくらい、そそくさとデパートを後にしたのでした。
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