2010年7月19日(月) 23:25
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モリノス
「悩めるお弟子」。早稲田の森の中にある某所で演劇なピープルと談義しました。演出家、脚本家、舞踏家、舞踊家など、濃いカタルシスオーラなスペシャリストが集いし部屋は自己主張と信念を譲りませんけどそれが何か?臭が立ち込めていました。私はうんちくも持論を言うのも聞くのも好きなので、窓の外でピーカン紫外線が青々緑を焼くような景色を見つつ、表現トークに参加していました。そして休憩中、やはり早稲田の森近辺はスモーカー鎖国をしているので、汗をかきつつ喫煙所を探し、プチ脱水なカンジになりつつ紫煙をくゆらせていたら、日舞の師匠のお付きで来てた二十をちよっとすぎたあたりの、青年Hに声をかけられました。会議室から私が出て、びっこだてらにありえない早足でジグザグと建物を歩くので(スモーカーセンサーそれは嗅覚、ヤニの匂いをたどりあちこち徘徊の末、喫煙所を見つける)中々追いつけなかったと、全身汗だくセルフ水芸な状態でHは言います。私は「何か御用?」と自身も額にかかる汗を手で押さえて聞くと、Hいわく。師匠のダメ出しが キツく、自分だけがミソのクソのと言われ、毎日が苦痛。ダメ出しではなく、意地悪としか思えないし、日毎に毒吐きが酷くなりもう限界なので占って欲しいと、汗と涙が混ざった顔面潮吹き状態で私に言います。私は彼に「言われているウチが花なんだけど?、ダメ出しを受けるという事は、ニガ手を直せばよい踊りになるからこそ、叱咤も激しくなると言うもの、むしろ何も言われなくなったらそれがシオだね」と蓮っ葉に言い「もちろん、師となった人間とかってエゴが強いし屈折型ライフを送っているのでだいたい口は悪いんだけど、自分が特別に目をかけている子には強烈に毒を吐くような所があるし、もし君に素質ナシあるいは先生が気に入らない子だったら、この度のような会とかにも連れてきてもらえないし、アナタがもう踊りたくないんだったら、今すぐ辞めちまえばいいだけだし、他に優しい師匠を見つけて習い直せばいいだけだし、そんな、汗だく悲壮な顔で悩むべき事ではないけど?」と早口でまくし立てました。さらに「私の場合、中途半端に色々おしえをしたりしてる んだけど、やはり素養を感じる子には口は強くなるけど、コイツはダメだどんだけお稽古しても使い物にならないと判断した段階で、見捨てる事にしてるけどぉ〜。つまり聞かれてもソツない返事しかしないし、何も意見は言わず、ガンバってね体に気をつけてね〜なんて慇懃に言っちゃう」とHに言うと彼は「何だか、モリノスさんの方がウチの師匠より怖い気がしてきました」などと言うので「それ正解かも?、だいたいね、梅雨もあけてこんな暑い毎日、たとえ意地悪であったとしても、アナタのために喉を枯らしてギャンギャン言ってくれてるんだから、それはありがたい事ですよ、先生の愛だよ愛」などと詭弁めいた事を言い、Hと二人で背中に汗滝を流しながら、部屋に戻るとHの師匠がいたので、私はその先生に向かい「今、H君とお話させていただいたのですが、先生のお弟子になって本当に良かったとか言ってましたよ」と、シレッと言うとHの顔は引きつり、三白眼で私を睨み、暑さとは違う種類らしき汗を流していたのでした。ヒヒヒ。
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