2015年12月10日(木) 21:29
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モリノス
「シクシク泣く」。つかこうへい作、伝説の舞台「熱海殺人事件」を観てきました。つかこうへい作品はのっけから鬼テンションで芝居がスタート、そしてランナーズハイそしてチアノーゼな状態で幕が降りるので、初老の私的には観るのに勇気があり、数年前に上演された舞台「鎌田行進曲」を最後につかこうへいテンションシュール芝居はもう見まいと卒業したつもりでいました。で、風間杜夫、平田満という、つかこうへいの申し子大ベテラン俳優が演じるこの度の「熱海殺人事件」…。幕があいた時から途端から舞台で展開される、「つか」ワールドを観ているうちに私の両頬は濡れっぱなし…。物語に感動しているのではなく、いかにも「つか」っぽい台詞「つか」っぽい音と照明「つか」っぽい演出が、あな懐かしく演劇に心血を注ぎまくった若き日、つかこうへいがおりなす演劇という手段で観客に世間に日本の時局に、投げかける問いかけるそして私は影響を受けた…。を思い出し、本編を観ながら己の青春を回想し、客席でシクシク泣く事態となりました。「お前、どこ出身だ? 」「広島です」「なんだ被爆者か?」「…」「だいたいよぉ、広島と長崎なんざこの日本国から無くしてしまえばいいんだよ!、市民権と選挙権を与えられているだけでもありがたいと思えや!」「百姓あがり職工のお前がだよ?ブスな女を紐で首閉めて殺したくらいじゃニュースにもならねえんだよ!。13階段を登らせるのも贅沢な話だ」などという、トンデモナイ台詞を俳優に言わしておきながらも、キチンと舞台でオトシマエをつける、それが演出家つかこうへいでした。
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