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2016年11月の日記
 
2016年11月14日(月) 21:54

モリノス

「残念ながら」。毎年ダウンを買い次の年には捨てる的な事をしている私ですが…。私にとってダウンとは野良着感覚でして、寒風対策として風雪に汚れてもよい所詮ドカジャン判定なのですが今更、モンクレールなるおフランス製のクソ高額なダウンを中心に展開しているブランドがあると知り「よございます今は褪せたが伊達の洒落の着道楽がモリノス何様の身上でござんすから、モンクレールなるダウンを買って数ヵ月は吉牛のシロ(シロとは牛丼ではなく白米だけの事を言う)を食ってしのいでも、買ってやろうじゃないかっ!。諭吉二十人分くらいのダウンを着て野良着ににしてやらぁ」と無駄に息巻き、デパートに入ってるモンクレール売り場に向かった途端「!?」。モンクレールのコーナーはなんと私がよく利用するヨージ・ヤマモトのショップの間隣りではないか?…。でまるで浮気してるみたいな気持ちになり、忍者の様に顔見知りのヨージ・ヤマモトの店員達を尻目にササッとモンクレールの売り場に潜入、ヨージの連中に見られているのでは?と落ち
着かず店内を物色…。でべつに私からしたらどうともないデザインの陳列されてるモンクレールのダウンを見ては特に購買意欲も覚えず…。しかしせっかくヨージの目を盗んで着たんだから試着だけしたのですが、モンクレールの品は身体のラインが綺麗に出るように細身にできていて、このダウンを着たらインナーはヘインズのTシャツくらいしか着れないのでは?というカンジ…。モンクレールのダウンを着たらインナーは薄着で充分なんですと、でモンクレールのダウンを着た鏡前に映る私の姿は「お洒落現場監督」「イタイ若作りしている健康的なホモ」みたいな似合い方なのですが「コリヤー私のガラじゃないわいキャラじゃないわい」と思い、モンクレールの売り場を空手で後にしたのでした。


2016年11月13日(日) 22:25

モリノス

「なんと恐ろしい!」。1982年公開、映画「蒲田行進曲」を観ました。原作・脚本つかこうへい、監督・深作欣二、主演・風間杜夫、松坂慶子、平田満という黄金スギるチーム…。当時の私はコノ映画も観た筈だし、蒲田行進曲といえばコノ時代は小劇場ブームで私もつかこうへいには影響を受けた愚かな演劇青年でただよかった感動したくらいな気持ちでしたが50歳になり改めてコノ映画を観るにつけ、恐ろしいほどの深作欣二アングルにカメラワーク、原作者本人による脚本の恐ろしい台詞縛り、主演キャスト陣のありえない集中力とキープされるエキセントリックオーラ…。この作品は鬼畜な映画スターとその付き人であり大部屋俳優、更に健気で馬鹿な女により物語が展開され、つかマジックにより笑った途端に死ぬほど絶望という事の繰り返しの果てに、はいこれはお芝居ですからお芝居だったんですよと投げちゃうラストが小ぎみよく、若き日の美しさにもほどがある松坂慶子がこれでもかと非業な目に逢いつつ「傷つくことばかり上手になっちゃって」という台詞を
サラッとグサッと言い、浮かばれない大部屋役者斬られ役のタフさとセコさを平田満がリアルに再現、つか泣き落とし台詞をいかにもつか演出のごとく淀み無く演じる風間杜夫という今更ながら、ツウにはたまらない作品を観て懐かしいやら贅沢やらといった気分になり、映画を観たのにつか作品の舞台を観た後の様な高揚した気分になったのでした。


2016年11月12日(土) 22:13

モリノス

「夜道に浮かぶ立浪」。先日、お育ちの良い御方々は一生足を踏入れる事もなかろう宵闇の裏歌舞伎町猥雑小路を徘徊していた私は右手前方にある昭和作りのラブホテルから颯爽と一人で出てきた和服の女の姿を見ました。淫靡で邪悪なネオンの夜道に青地に白の立浪模様が裾に染め抜かれ縫いとりもある三十路がらみの女だったのですが、長い髪をアップにしているのですが女郎同士が「この寝とられアマがぁ〜!」とくんずほぐれつの立ち回りをした後の様にソノ髪はグサグサに壊れ、しかも和服姿だのに両手に大きな袋を二つ痩せた細い指が赤味をおびるほどきつく握り持っていました。更に驚くべき事はソノ女は帯をしていないのです。伊達帯で長い裾をからげて堂々と闊歩しています。私の脳内妄想的には歌舞伎町の小店勤めの姐さんが時刻柄、同伴出勤前に太いお客とラブホで一戦交えた後に店に戻る所かねと思いましたが、ラブホで店に出る着物のこしらえをして全部脱いじゃっていたした後、自分でお太鼓を結ぶ事ができず、帯を絞めるのを断念して不適にも帯無しで、店に戻
る途中なのかと思い、道理で持ち重りのする帯やらを大きなバッグに入れたので荷物が多いのだろうと推察したのですが、古い人間の私的には往来を帯も絞めず歩く事事態がありえない!噴飯ものだと思うにつけ、この女が私の娘だったソノ場で撲殺していただろうと思った次第です。モリノス思考的には絞めてない帯もはいったいどんな帯だったのかが季になりスギていつまでもジロジロと、その女を見ていたのでした。


2016年11月12日(土) 0:53

モリノス

「酉の市」。師走のおとずれを告げる酉の市に行ってきました。毎年行ってる見世物小屋には入らず…。大ファンでもあり、叶うならばソノ芸を継承したいといっても過言ではない伝説の蛇女「お峯太夫」の姿は数年前から消え、ソレからは変なアングラ劇団が見世物小屋もどきのシヨッパイ演芸をみせ、ここ数年はソレを見てはガッカリしていたのでこの度は見世物小屋見物はスルーし、古い熊手を納めの神社の横にある納め所に今年起きた嫌な事とともに威勢よく熊手を投げ入れ、さてさて来年の熊手、モリノス何様特製尺寸の熊手を買いに行きました。思えば新宿は落合に事務所開きをして早、二十年弱、それより小さい熊手からどんどん大きくし最近は尺のサイズ(事務所の広さ都合により)にして御祝儀こみこみでド派手なまっとうな稼業をしている者は買わないようなヤクザな熊手を作ってもらっては一人悦に入ったものでした。この度も盛り盛りな玄人が見たらどんだけの金を熊手に投じたかがわかる豪奢なモノになりました。熊手を選んでいる時に店の隣からお客と法被
を着た兄さんが尺寸の値段交渉をしていたのですが耳に聞こえた熊手の値段は、私が御祝儀込みで買ってるより高額で、えっ?私はそんなに高い金払ってないけど?と思っていたら、隣の客は縁起物とはいえ私よりはるかに高い価格で私と同じ尺の熊手を買っていました。熊手屋の人を選んでの値段提示になんだか特している気持ち半分と、なんだか悪いなみたいな気持ちにもなったのですが、20年のコノ店利用のモリノス価格特別扱いに虚栄スピリットが満足しました。そしてモリノス特製尺の熊手を手にした時に何故か涙腺がゆるみ、不覚にも頬にツツーッと涙がつたいました。「今年は杖を使わないで酉の市に来れた」「杖を持ち青竹の重い熊手を持った持てた」と思うと万感去来するモノがあったのでした。そしてデカイ熊手を杖も使わず、両手で持って、神社境内及びその周辺を闊歩できて、他愛ものない事ですが、とても嬉しい事なのでありました。


2016年11月11日(金) 2:35

モリノス

「言葉の贅沢」。もう10月の末にとっくに50歳になったのにありがたい事に、長年の友人である女流邦楽家のTさんに誕生日を祝っていただきました。煙で自分が燻られる炭火で店内モクモクの中で鮮度のよいホルモンを大量にいただいた後、前にも御一緒させていただいた事があるのですが、女だてらに三味線一竿と鍛えた喉でコノ渡世を生き抜いてきたTさんを独占しカラオケ屋に…。彼女は歌をうたうというより、歌詞を言の葉を慈しむ様に一言一句音楽に会わせて読むといったカンジなのですが、今世の世間でやりとりされる会話の醜さにいまに耳が腐るんではないかと眉根を寄せている私的には、本来の言葉の意味を性格に聞かせてくれるTさんの歌声にこの度も普段の心身に刺さる棘とかヤサグレ傷が氷解し、沢山の観客の中、大舞台の上で聞く事しかできないTさんの喉と言葉を独り占めしてしまうという、なにより贅沢なお祝いをしていただいたのでした。


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