2006年12月27日(水) 22:53
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モリノス
「騒音モリノス?」。豪奢なマンションに伺い、その帰り、廊下を歩いていた時の事。大理石がはられた床を歩くと「カツーン、カツーン」と私の靴音が館内に響き渡ります。自分でもちよっとうるさいなとは思っていました。すると、いきなり左手前方の豪華な玄関のドアが開き、顔色が悪く艶のない髪の女性が「ニユッ」と現れて、「足音っ!ちよっと!うるさいのっ!」と怒られてしまいました。私は恐縮し「すいません」とお詫び申し上げ、しずしずと歩いたのですが、生憎、私の靴はウッドソールでして、石の床と木の靴底は相性が悪いらしく、どう歩いても音が出てしまうのです。するとまた、玄関ドアが開き、女性「アンタ!わざとやってるのっ!」と金きり声をあげその声はマンション中に響き渡りました。恐れおののいた私は、たまたまミユールでしたので、意識的にきちんとした所作で頭を下げ、その場で靴を脱ぎ、胸に抱え、その女性にあいまいな目は笑っていないが微笑を放ちました。女性はなんだか、恐ろしいものを見た時のような表情で私を睨みつけ、ドアをバタンと 閉めました。私は、申し訳ないでもなんか腹立たしい気持ちで、裸足でマンションのロビーまで歩いたのでした。
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