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2009年11月の日記
 
2009年11月30日(月) 1:41

モリノス

「マカオにいます」。私用にてマカオに来ました…。お宿はBホテル…。自称ホテラーを気取って国内のホテルのうんちくを述べていた私ですが、Bホテルの巨大さと大陸系オノボリピープル、チェックインカウンター、かしましラッシュに初めはドン引きかつ「やっちまったよ」感に恐れおののき、更にやっとチェックインしたのに、トランクを引いても歩いても歩いても部屋につかない(客室三千だそうな)状況に心折れ、マカオ初上陸なのに、グッタリしたのですが、お部屋の鍵を開けて室内に入り「!」。天蓋つきベットルームにリビングがあり、ヨーロッパ調に室内が統一されていて「パリの皆様ごきげんようごっこ」が出来る豪奢なお部屋でした。それを見てアゲアゲになり、更にちよっとホテル内を散策…と室外に出ると、なんと建物内に運河が3つもあり、そこにはゴンドラまで行き交っています。そして有り得ない数のショップ、免税店に至っても日本のなんちゃらヒルズなど裸足で逃げる店舗の数々…。ホテルというより「国か!」という勢いでした…。しかもマカオ一のラグ
ジュアリーホテルナンバーワンに違わぬ、証か、コンビニが無い…。はるばる何分もかけてコンセルジュに聞いたら「無いっ」と一笑され…。己の身の程をBホテルに思い知らせた私でした。明日は世界遺産などを見に行く予定です。



2009年11月28日(土) 20:28

モリノス

「ダイちゃん」。落合の事務所の近所にマダムと飼い犬のミニチュアダックスフンド「ダイちゃん」が住んでいて、たまに路上で会います。ダイちゃんは頭がよいのか、私の事を覚えていて、私の姿を発見するや否や、ゆったり歩いている背中を丸めたマダムのリードを無視し、私の元に突進…。で私の顔を舐めまくり、なでろなでろと言わんばかりにシンシンと鳴きます。で、ゴシゴシと頭やら背中をさすってやると目がトロンとなり、腹を空に向けアジのひらきのような体位になり、今度は腹をなでろとフンフンと甘えます。私的には仮にも犬なんですから誰にも彼にも腹見してしまったら、アンタ「どうぞ殺してもいいです」というポーズなんだし(犬が腹を見せるというのは降参の意、柔らかい皮膚を差し出す段階で負け)、犬としての自我はないのかダイちゃんと、早稲田通り沿いの通行人の迷惑になり仰向けにアジのひらき化けしている犬に説教する私…。ダイちゃんはそんな事をお構いなしで恍惚とした表情で道のまん中で大の字に寝ています。ていうか、ホントに熟睡するのではと
いうくらいリラックスしていて、マダムがリードを引いてもビクともしません。私は仕方ないので四つん這いになり、犬の長い耳を持ち耳の中に「フーッ」と息を強く吹きかけました。するとダイちゃんは感電したように痙攣し「ハッ」とした表情をするとむくっと起き体をブルッとさせ私の顔を見て「ナニすんだよ」みたいなカンジで前足を私の膝にかけた途端に「ジョーっ」とオシッコを漏らし、危うく犬シャワーを全身に浴びる寸前に体をかわしたら私がゴロリと道路に寝転ぶ羽目になりました。そしてダイちゃんも再び寝転び、どんなに抱き上げようとしても頑なに、動きません。で仕方ないので私は犬を抱き上げ、マダムのお宅までダイちゃんを運ぶ羽目になりました。これじやー散歩になりませんな〜。ふと随分前に、落合住宅街で柴犬をヒーヒー言いながら抱き、住宅街を徘徊した事を思い出した私でした。落合の町を歩く犬達よ、自分で歩きなさいよと思った次第です。



2009年11月28日(土) 0:06

モリノス

「幼児達を目力で落とす私…」。日中、落合の事務所に出勤。室内でオープンの準備をしていたら、近所の保育園のおびただしい数の幼児達が手をつないで、事務所の前で立ち止まり、飾り窓にしつらえあるクリスマスツリーやら、トナカイのオブジェを見て歓声を上げていました。さらにモミジみたいな小さな手を窓につけペタペタと触りやがり、窓には手あとがつきまくり…。ここで私はちびっ子達を驚かせようと、クリスマスツリーの内側に身を隠し、前髪を簾状に垂らし、いきなり無表情に窓辺に顔をつけて子供達をボウッと見つめました。すると「ギヤーッ」騒がれるでもなく、野外に手つなぎにて、ガラス窓に群がる幼児達の中心にいた子が、ムンクの叫びみたいな顔になったかと思うと、そのままその子の腰ガクンと折れ、手をつないでいるものですから、両サイド及びそれに関連する色とりどりの帽子を被ったチビチビ達が変なウェーブを描いて路上にへたり込んでしまいました。私は「泣く?やりすぎ?」とプチ反省し、ドアを開けて謝りに行こうかと思った矢先、子供達は無言
のまま手をつないだまま立ち上がり、スゴい勢いで、立ち去っていきました。ちなみに引率していた保育士みたいな人からは、窓越しに険しい一瞥をくらった私でした…。大人気ない?。



2009年11月26日(木) 20:50

モリノス

「…電車内にて」。帰宅時、地元駅に向かう私鉄に乗車しました。すると私の隣に若きカップルが現れ、女子は座り、なぜか席は空いているのに男子の方はつり革につかまり、立ったまま…。私はなんだかこの二人に興味を覚え、耳をダンボかつ、セッションモードイメージチャンネルにセットし、二人に意識を集中していました。隣に座る女子は、安物買いの銭失いセンスなっちゃないルックに吹き出物の出た肌に厚化粧…。その女子は目の前に立つ男子のサラリーマンスーツに頭をつけたり、男子の両足の間に、自分の脚を差し込んだりしながら、どうでもよい話をしていました。私はこの時点で「殿方のお召し物に白粉の着いた顔を押し当てるとは女としてダメ」と心の中で袈裟切り…。つづいて女子が「なあーんで座らないのぉ〜」と蓄膿のような声で男子に言うと男子は「スーツのジャケットにもパンツにも皺をつけたくないから」と言うのです。私はどれどれと男子の服装をチェックすると、それは量産店モノで、皺を気にする代物ではないし、洋服なんて着たら皺がよるんだから、む
しろ夜に折り目正しいスーツを着るのはホストだし、サラリーマンだったらむしろ帰宅時の電車内では服に皺のひとつもついてた方が「若き企業戦士よご苦労様」と讃えられるものを…。なんかこのカップル変な人達だねと、思っていたとき女子が「レバ刺し食べたいなぁ」と発言続けて「でもなあ、レバ刺しあるのMだし〜Dだと不味いし、今日はKに行く〜?」と言います。地元駅にはDは安く、Kは普通、Mは高いカンジの3件の居酒屋があります。とはいえ地元駅ですから都会のそれとは比べようもないショッパイ店なんですけどね。でどうやら女子は本当はMに連れて行って欲しいらしく「レバ刺したべたいなぁ、Kにはあるかなあレバ刺し」と男子にカマかてます男子は「でもよM超高いじゃん、レバ刺し食べたいなら焼き肉行く?あれっ?、Mって座敷だっけ座敷だとパンツの膝が出ちゃうしな〜、イス席の店だな行くなら」と女心読めない男子に、私は、連れて行ってやれよMに、それに座敷で腰割って座ったら膝が出るって、そんなにその安物のパンツが大事なのかいっ!と私の
頭の中では男子の後頭部鈍器で殴ってました。で、しばらくこの男女は食事の場所でしのごのと論じてたのですが、急に女子のエネルギーが集中モードに切り替わり「ねえ?、重大な事言うの忘れてた、あのね、来年から時給が百円下がるの、百円下がると困っちゃうな、月で考えると大きいし、辞められないし…、ねえ、面倒みてよ〜」と言い男子は「えーっ、転職の面倒〜?知らねえよ販売系とか知り合いもいねえしよ〜」そして女子「転職はしないよ…」だと。プチプロポーズ誤爆した女子のオーラは曇ります。ですが、私はこの女子にはひとつも同情できません。ていうかこんなタイプの女ダイッキライ。そして、結局色々会話してんのに、結局は洋服の皺に話が着地しちゃう男子…。イタいよ〜ケチな奴だよ、と勝手に盗み聞き盗みイメージした私は、この二人はうまくいかないね、男はケチだし、女は甘え不発おねだり自爆。男だったら、ズボンの皺がどうの言ってないでMって居酒屋に連れて行ってやれよ!。女も女だ、男に媚びてまで食うレバ刺しって美味いの?。自分の収入が下
がるからを理由に面倒見てよってどんな言い分?。アタシはレバ刺し食べたいからMに行きたい。収入うんぬんでなく、貴方と一緒にいたいし愛してるから、とハッキリ言わんかい。と私は他人事ながら、私の隣りでモタクタといちゃつくカップルに対しイラっとしたのでした。私の嫌いな男はケチ、私の嫌いな女はキッパリシャッキリしてない人…なのですが、この度のカップルは私が鬼門な組み合わせだったようです。



2009年11月25日(水) 22:43

モリノス

「SUGAMO」。陶芸の師匠の個展がとげぬき地蔵横のギャラリーで開催されたので行って来ました。久しぶりに、シルバーエイジヤーの聖地…。健康グッズやサプリメント、洋服屋、靴屋、鞄屋などどれも、お年寄りに都合がよい機能やデザインが盛り込まれ、平日だというのに観光バスまで繰り出すお迎えカウントダウンだけど極元気な方々が、賑やかにワイワイと歩いています。靴屋とか服屋を見ると、ラメ、エナメル、アニマルプリント、レース、フラワーモチーフ、チュールと、V系男子大好物な品物満載なんだけど、デザインが全部台形とか、ローヒール仕様…。これって、生地は若者と老人一緒なんじゃないの?と思って、商店街を徘徊していたら、右手前方に、凄いモノ発見…。新聞紙の上に座り土下座、空き缶、目深にヨレヨレの帽子をかぶり、煮しめたような元は何色だったか判別できない手拭いを顔に巻きつけ「哀れな乞食でございます、お恵みください、皆様におすがりするしか他に生きる術のない惨めな私にどうかお恵みください」と地に顔面をゴツゴツ打ちつけなが
ら物乞いをしている爺さんがおりました…。その口上は実に哀切をおび、迫真迫るモノで、町に行き交うおばあちゃんのがま口をゆるめる効果があり、次々とチヤリーンと威勢のよい音が空き缶に響きます…。これぞ、私が若き日、旅芸人のベテランの姐さんから聞いた究極の稼業「乞食」。彼はホームレスではなく、大道芸としてパフォーマンスとして「乞食」を勤めているのです。その仕業は巧みで、数人のお洒落白髪頭マダムが彼の前を通るとより一層、悲しげに「どうか、お恵みを…お恥ずかしくて顔も見せられない哀れな乞食です」ゴツッと絶妙なタイミングで額を道路に打ちつけると、老婦人グループは魔法にかかったように、小銭を空き缶に投げ入れます…。私が旅芸人の姐さんから聞いた話だと、乞食が顔を隠すのは、その日のアガりで、居酒屋に行き飲み食いしてたら、顔バレしてしまい客が金を落とさないからだそうで…。 乞食には乞食の師匠がいて、その芸は継承制でもあるそうです。私はホントにそんな人がいた!と、感動してしまい、しばらくその乞食芸に魅入っ
てしまいました。彼はただの一度も顔を上げず地面を見つめているようでいて、どうやら、自分の前を通り過ぎる足の数で口上をのべているカンジなのです。こいつはカモれるといった人達が彼の前に立つと、しわぶれた声に涙声で「どうかお恵みを!」と声をかけ、誰かが不覚にもお金を投げると、連れの人も連鎖的に、財布を取り出すという見事な仕事っぷり…。プライドなどとっくに手放しプロの乞食として堂々と頭を下げる様子に惚れ惚れしてしまった私は、自分もお金を空き缶に入れようとして止めました。みすぼらしい格好に見える乞食装束の彼が着ていた服は防寒バッチリのダウンで、しかも恰幅がよく、肌の色艶もよいのです。私的に「詰めが甘いっ!薄着に霜焼けみたいな素足だったら大御所だけど、まだまだだね爺さん」と思ったからです。ですが、しのごのとトラウマだとか鬱で、ひきこもりとかニート、色々事情があってブルーシート生活をしいられているのを世間のせいにして、何もしない人達はこのプロフェッショナル乞食の爪の垢など召し上がったらよろしいのにと
思いました。私のこの感想で微妙?。



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