2011年12月30日(金) 21:36
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モリノス
「正月花」。毎年年末恒例、お正月向きの生花を活けました。地元の花屋さんは私の趣味嗜好を知っているので、届いた花材も守りなカンジではなく挑発的!。縞模様の松にオレンジの南天、欄、新種新色のカーネーションに、やはり新色のアンスリューム…。うーむ、手強い!。っていうか難しいっ!。が、しかし松の根を剣山に落ち着けたら後は数分で活け込み完了…。長年のお付き合いのある花屋さんなだけに、モリノスならこういう構成にするだろうと計算して選んだ花材なんじゃないかと?思われます。自称生け花上手い私の今年の正月花は、自己採点的に外資系ラグジュアリーホテルスイートルームの向かえ花レベル、オリエンタルな出来映えとなり、満更でもなく一人悦に入る私…。そこへ、ガチ華道の先生がいらっゃいました。今までの自信満々から急に、ダメ出しくらうかもねと緊張する私…。華道の先生は盛った花の正面だけでなく、高さや奥行き、側面をチェックした後に「上等に活けてありますよニコリ」とされ、一安心。次には地元マダムとそのお嬢さん がいらしたので、私は「松は脂がしてしまうので花器が痛みますね」と言うとマダムは「そうですねぇ松の脂は厄介ですわね」とセレブじみたトークを活けた花を囲みしていた所、お嬢さんが「どこに柿があるんですの?」と天然に質問…。私は微妙に沈黙の末、マダムに宗教的な微笑をむけると、マダムは娘に向かい「柿じゃないわよ、花器よ」と説明するとお嬢さんはキョトン。マダムは「花の器と書いて花器よ。」と説明の後に「すいませんウチの娘はいつもこんな感じですホホホ〜」と笑ったような困ったような顔をしていらっしゃいました。当のお嬢さんは、それでも賑やかに盛った生花の中に、あるんじゃないかと?と柿を探しているようでした。年末の忙しい渦中、正月花の前で、せわしさを忘れて和んだ一時でした。
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