2012年12月31日(月) 0:28
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モリノス
「正月花」。毎年恒例、実家の稼業の整体院の玄関口に新年の迎え花を活け込んでみました。が、今年は私はプチ喪中につき正月花の花材に松を水盤に挿す事を止めての構成を思案…。私的には正月花の構成で好きなのは幼い時に見た古流の華道家が展開したモノで、黒い凛とした長方形の水盤に左右の大小まっすぐに立つ松に鉄砲百合を鶴にみたてて夫婦の松につがいの鶴といったカンジが好きなのですが、私が華道の門を叩いた時の師匠がアレだったモノですから、古流のようにシンプルな中に緊張感のある作品は創れず、アレ師匠の影響で満艦飾に活けてしまう傾向があります。で私なりに、欄竹梅菊などの四君子をモチーフにしてみたり、苔むした松をメインに老松、老いても尚その青さを代々に褪せる事ないといったメッセージを込めて活けてたりしたのですが、この度は松封印での花材を見てはどうやって活け込もうかと、ちょっと迷いました。整体院にお見えになる患者様の中には華道とかフラワーアレンジのたしなみのある方とか、毎年私のこしらえた正月花を楽しみにしてくださ ってる方もいらっしゃるので、松無し構成に往生したのですが、整体院でプチ悪戦苦闘して花鋏を手に苦戦していた所に、患者様のお子様2才がそばにいて両親が二人とも施術室に入ってる時に、こっちは活ける花が決まんないよと往生しつつ子守りをする事態となりました。2才児は私が活け込みをしている様子に興味を覚えたようで、オムツもとれてないチビッコだてらに、私の活け込みを手伝う気満々になっちゃってありがた迷惑となりながらも、2才児と盛り花を作る事となりました。私はチビッコが花首をぞんざいに触っては容赦なく手の甲をスナップを効かせて叩き、叩かれたチビッコは今にも泣きそうになるのですが私は声色を変えて「泣いたら容赦しないよ、わかってんだろうなっ!」と威嚇しチビッコは顔色悪くなりながらも私に花やら草モノをおそるおそる手渡すという事になりました。私はこのチビッコが両親と来院したのをヒントに、高さの変えた極楽鳥を二つ花器に入れ、もう一つの花器には更に高さを低くした極楽鳥を入れ、その他の花材をそれらを取り巻くよう に投げ入れてみたのですが、2羽の親鳥が雛に餌を与えている、あるいはもう飛べるようになった子供をひっそり見守っている親鳥達といったように、見ようによったらそう見える仕上がりとなり、これイインじゃない?と自画自賛した次第です。この趣向を理解見抜いてくれる方がいたら、嬉しい限りだと思った次第です。
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