2015年8月31日(月) 23:20
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モリノス
「ドッペルゲンガー?」。ドッペルゲンガーとは自分の分身とか自分と同じ姿形をした第三者などと言われ、その姿を見たらしばらくして死ぬ…的な俗説があるのですが、今夜帰宅時に都内某所、豊島区近辺の住宅街を物憂げに徘徊していたら、前方にロン毛で黒装束、長身、しかも杖をつきビッコを引いている人影を発見…「えっ?私の偽物か?ホンモノのドッペンベルガーか?」とプチ背筋が凍りました。他人の空似なんでしょうけど、ギクシャクとしたトレンデレンブルグ歩行まで私と同じなので余計にビックリ。自分と姿形が酷似しているので気になって気になって仕方なくなり、前方を歩く私っぽい人の顔を確認しようと、急ぎ足でソノ人を追いかけ追い抜こうと思いましたら、前方にいる人もカツンカツンと杖の音を立てて急ぎ足になっています。っていうか、自ずとソノ人を追いかけてるというか尾行してるという私の方がキチガイじみた行為をしている事に気づき、さぞ、前方を歩く人も迷惑!更に怖がってると思い、私が歩行をゆるめたら、ソノ人が私の気配に気づいたのか 、クルッと後ろを振り向きました。私は驚いて「ヌハッ」だか「スワッ」という声を漏らしフリーズしてソノ人の顔をガン見してしまいました。でソノ人もソノ人で私を見てフリーズしています。しばし気まずい沈黙な雰囲気が漂い、ソノ沈黙が耐えられなくなった私は「こっ、今晩は…」と声をかけたらソノ人も「あっ、はい」などと虚ろな声で応えます。私は「なんだか自分と同じような服とか髪形の男性だったモノですから、つい気になってしまって〜」とソノ人に言ったら「アタシは女ですけど」と強い語調で言われ、私は「しっ、失礼しましたぁ」とシドロモドロに言うとソノ人は「アタシ、よく男に間違えられるんですよガタイがいいから」と言うので私は「あっ!そうなんですか!私はよく女に間違われるんですよぉ」と言った途端に、妙に私もソノ人も和んじゃって並んで歩き、お互いの足の不自由な部位を言い合ったり、どこで服を買ってるかなんて情報交換して分かち合ったカンジでメトロの駅まで一緒に行き二人とも「お大事に〜」なんて言って別れたのでした。 ドッペルゲンガーでは無かったが不思議な出会いな一時でありました。
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