2016年12月30日(金) 22:20
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モリノス
「正月花」。渡る世間は鬼ばかりな怒濤な年末を向かえてしまって怒りにも似た瘴気を孕んでいるがごとくな境地いるのですが、今朝は正月花の活け込みをしてみました。今年はワケあって不幸事があり、特にウチは正月飾りをしてもよいのですが花材に配慮して喪中でも迎花として無問題である松竹梅を入れずに構成しようと地元の花屋さんに行ったのですが、満艦飾盛り盛り大好物の私的には花材を選ぶにもイマヒトツ気が乗らず、店内のお正月仕様の花々を見てもなんだか色気を感じず色盲になったのではないかと思うくらいモノクロに見えます「うーむ闇でるか自分?キレてるか自分?」と店内でいつまでも花を目の前に突っ立っていたのですが、松竹梅を使わないとなんだか辛気臭いなと!。しかし千両も松の彩りにしたいが松は使わないし、松を使ったらどんなに華やかになるだろうと速買い派の私の筈が選べないモードに突入…。お花屋さんは忙しく早く花材を決めんとイカンと思い焦っていると潔い形の南天を見つけ「難を転じる」といわれる南天ならよいかもと南天の枝、淡 いグリーンのアナスタシア、小降りの葉牡丹、薄黄色のシンビジュウム、オンシジュウムを選んでみてその場で纏めてみると、南天の赤とシンビジュウムは別として他の花材の色味の雰囲気は抹香臭いなと思い、ピンクのシンビジュウムに取り替えました。帰宅し買った花材を見ると例年より少なくアラッ花が足りないっ!。大きな水盤に剣山を使ってつくろうと思っていたのですが買った数の花材を立花仕立てにしても物足りないショッパイものになってしまうと思い、長方形のガラス花器大中小を飾り棚に置いて、活け込みを開始、なんだか気が虚ろの時の活け込みはモタモタしちゃうかもと焦りながら南天の枝をスッと花器に挿すとピンと雰囲気が引き締まったので、芯がキマッタ途端に癇症に次々と複数のガラス花器に花にハサミを入れてスッスッと指していくうちにささくれ立っていた気分がクリアになり、自称速攻活けが得意な私は3分以内になんとかこうにか松竹梅無しでも、正月花というより初春らしい構成の活け花完成となりました。ふと花材を包んであった紙の中から、メ モ書きみたいなモノがハラリと出てきました。レシートか?と思いソノ走り書きしてある紙を見ると誰が書いたのか「人はしばしば不合理で、自己心的です。それでも許しなさい。」と書いてありました。これを書いた人はそういう気分でいらしたのか?包装紙から出てきたまるでおみくじな様な文章を読んでいたら「!?」これは私の記憶に間違いが無ければマザー・テレサの言葉の一説だった様な…。活け込みが済んだ新年の始まりの正月花を見て、このメモ書きは今、私に必要なメッセージかもと得心し、いつもかくありたいと思った次第です。
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